不安障害

不安障害とは

不安障害のイメージ画像

誰しもが⽇々の⽣活の中で不安を感じ、不安を持つことで⾃⼰防衛機能が働いて、危険や危機に備えることが出来たり、リスクを回避することが出来ます。
ただ、その不安な感情が過度になると⽇常⽣活に⽀障が出るようになります。
過剰な不安から、⽇々の⽣活に⽀障をきたす状態を不安障害と呼びます。

不安障害の原因

現時点では特定されていませんが、遺伝的要因や神経質などの性格傾向に、何かしらのストレスが引き⾦となって、⾃律神経が乱れることによって発症するのではないかと⾔われています。
なお、不安障害の代表的なものとして、パニック障害、社会不安障害、強迫性障害、全般性不安障害などがあります。
ここではパニック障害、社会不安障害、全般性不安障害について、簡単にご説明させていただきます。

パニック障害とは

何の前触れもなく、乗り物、⼈混み、閉鎖空間などで、命に関わると思うレベルの不安や恐怖を感じ、発汗、めまい、動悸、息苦しさ、吐き気、⼿⾜の震えなどの発作(パニック発作)が出現し、⽣活に⽀障をきたす病気です。

発作⾃体は、⻑くても1時間程度で治まり、検査をしてもこれといった異常はありません。
健康上、何の問題がなかったとしても、次にいつ発作に⾒舞われるかとい不安(予期不安)に苛まれ、そのため、助けを求められない場所や状況を避けるようになります(広場恐怖)。
そういった不安感、恐怖感から、次第に外出⾃体を避けるようになり、⽇常⽣活に⽀障が出てくる病気です。

パニック発作の症状

  • 動悸、⼼拍数が上がる
  • ⼤量の汗が出る
  • 体が震える
  • 息切れがする、息苦しい
  • 胸が痛い、胸苦しさがある
  • 吐き気、お腹が苦しい
  • めまい、ふらつき、意識が遠くなる
  • 現実でない感じ、⾃分が⾃分でない感じになる
  • ⾃分がコントロールできない、変になるかもしれないという恐怖感

など

パニック障害の診断・治療

パニック障害の症状と類似した症状を呈することがある⼼臓疾患や甲状腺機能亢進症などの⾝体疾患を否定するために、⾎液検査、⼼電図検査などを⾏うこともあります。
パニック障害は薬物療法が効果を発揮しやすい病気で、抗うつ薬である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を使⽤したり、症状の重い⽅には抗不安薬もしばしば使われます。
薬の効果が得られてくると、発作が起こりそうな場所、状況でも不安や恐怖を感じることが少なくなってきます。
症状の改善を⾒ながら、今まで避けていた場所や状況に少しずつ⾜を運んでいただき、「不安な場所、状況でも落ち着いて過ごすことができた」という経験を何度も繰り返していくことで、次第に落ち着いて⽣活できるようになります。
外来診療では、症状の程度をお聞きしながら、お薬の調整、⽣活改善に向けた取り組みについて、⼀緒に考えていきます。

社会不安障害とは

⼤勢の⼈の前で話す、初対⾯の⼈と会話することは、誰しも緊張や不安を感じることもあると思います。
社会不安障害は、⼈と話すことだけでなく、「他⼈からどう⾒られているか」、「他⼈に不快な気持ちを与えているのではないか」などを必要以上に気にしたり、恐怖に感じて、過剰な不安や緊張が⽣じたり、⾚⾯、発汗、⼿⾜や全⾝の震え、吐き気、腹痛などの⾝体症状が現れ、⼈と会うことや外出すること⾃体を避けてしまい学業や就業などの社会⽣活に⽀障が出てくる病気です。
原因はまだはっきりとわかっていませんが、発症年齢は10代半ば〜20代前半が多いとされ、過去に⼈前で恥ずかしい思いをしたことがあるなどの経験的なストレス要因、元々他⼈の⽬を気にしすぎる、⼈⾒知りなどの性格的要因、遺伝的要因などが発症に影響すると考えられています。

社会不安障害の診断・治療

不安、緊張、恐怖などに対しては、外来診察などで症状や状況をお聞きし、不安の軽減や⼼の回復が図れるよう精神療法を⾏なっていきます。
また、つらい症状の軽減を図るため、抗うつ薬である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や抗不安薬を使⽤する薬物療法も合わせて⾏っていきます。
症状の回復状況に応じて、不安や恐怖を感じる場⾯に少しずつ⾝を置いていただき、外出できる場所や⾏動範囲を少しずつ広げていき、社会⽣活の改善を図っていきます。

全般性不安障害とは

⽇常⽣活でのさまざまな活動や出来事、また家族や友⼈などの対⼈関係などに対して、明確な理由なく、⾃分では制御できないほどの強い不安や⼼配が⽣じ、その状態がほぼ毎⽇かつ⻑期間(半年以上)にわたって続いている状態を全般性不安障害と呼びます。
強い不安感だけではなく、落ち着きがない、イライラする、疲れやすい、集中⼒が続かない、筋⾁が緊張する、眠れない、などの症状も⾒られます。
原因ははっきりとわかってはいませんが、神経質、⼼配性の性格要因や強いストレスなどの環境要因、睡眠不⾜や過労などの⾝体的要因がきっかけで発症することもあります。

全般性不安障害の診断・治療

⾝体的な検査で特別な異常が⾒られないことを確認した上で、症状や経過をよくお聞きし、診断、治療します。
治療には、症状と関連のある⽇常⽣活上の悩みやストレスについて医師に相談し、⽣活上の困難を改善していくための取り組みについて⼀緒に考えていく精神療法と、症状の程度によっては必要に応じて抗不安薬や抗うつ薬を⽤いた薬物療法を⾏います。
症状の改善や治療には⻑期間を要する場合もあります。

  • 院長:松﨑 大和
  • 診療科目:精神科、心療内科
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